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コンプライアンス「Q&A」(第3回)

エナジック販売店の皆さん 必見!
"真の健康"を実現するためのコンプライアンス「Q&A」

※2021年4月号に掲載された記事です。

「大成功している人の話が聞けるセミナーがあるから一緒に行かない?」という誘い方はOK?
このようにお誘いし、会ってからエナジックのビジネスに関するお話をすることはNGです。
 特商法(特定商取引に関する法律)によって、連鎖販売取引では、会う前にしっかりお伝えしなければならない、いわゆる「三大告知義務」(下記参照)が定められているのです。

[1]「氏名又は名称」
・個人事業者の場合は、戸籍上の氏名又は商業登記簿に記載された商号、法人にあっては、登記簿上の名称であることを要し、通称や屋号は認められない。
・一般連鎖販売業者(=エナジック販売店)にあっては統括者の氏名(名称)を含む。

[2]「商品等の種類」
いうまでもなく、レべラックシリーズや還元ウコンΣ等の説明が必要。

[3]「特定負担を伴う契約の締結等の目的である旨」
  レべラック等を購入するための特定負担を目的にする勧誘であることを明示しなければなりません。
「お茶でもしない?」「身体に良い水を飲みに行ってみない?」などと誘ってから会った後にエナジックビジネスの話を切り出すことはNGです。
 特商法違反で国及び都道府県における処分を受けた事業者のほとんどが、この「三大告知義務違反」を理由にされています。
正しくビジネスをお伝えするようにしましょう。
「誰でも簡単に稼げるから!!」と誘ってみようと思っているが?
力をこめてそう説明したくなるのはやまやまですが、最高表現や断定的判断、または不実の告知をしてはいけません。
[1]断定的判断の提供は絶対ダメ!!
「 誰でも簡単に稼げるようになるから!」「いま登録すれば、あとあと権利収入になりますよ!」「私たちが手伝うから絶対大丈夫!」などといった、利益が生じることが確実である、と誤解させる断定的判断の提供をしてはいけません。

[2]不実の告知は絶対ダメ!!
・国から認められたビジネスプランだから安心です。
・国から認可を受けているビジネスです。
・この水で野菜を洗えば残留農薬が除去できます。
・この水には除菌効果があります。
 上記のようにセールストークなどで、実際には認められないのに効能があると告げること、また、根拠もなく商品の品質等について、公的機関から認定を受けていると告げることなど、事実と異なったり事実と誤認させたりするような説明をしてはいけません。
 また「エビデンス(証拠・証明)があるから大丈夫」というトークもNGです。
いくらエビデンスがあっても、薬機法で認められた範囲外の広告表現はNGです。
チラシやインターネット上のコンテンツだけでなく、ビジネスセミナーでの発言も「広告」と捉えられますので注意が必要です。

コンプライアンス「Q&A」(第2回)

エナジック販売店の皆さん 必見!
"真の健康"を実現するためのコンプライアンス「Q&A」

※2021年3月号に掲載された記事です。

販売店会員登録ができる方は?
基本的には「エナジック販売店会員の紹介を受けた、良識ある満20歳以上の方」であれば登録が可能です。
ただし上記条件を満たしていても、会員規約等により販売店会員登録をお受けできない方もいます。

 適合性原則遵守の観点から「判断力に欠けた高齢者」「寝たきり」「知的または精神的に障害がある方」等、ビジネス参加が困難な方や、学業が本分である学生の方への勧誘は原則禁止しています。

また、反社会的勢力及びその関係者も販売店登録をすることはできません。
法令等により、販売店会員登録ができない方もいます。

 外国籍の方に関しては、日本国内で販売・営業活動等、就労可能な在留資格をお持ちの方に限られます。
「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」は、活動制限がないため販売店会員登録が可能です。

 また、包括的資格外活動許可を受けた「家族滞在」の方に関しても、「週28時間以内」という制限付きながら販売店会員登録が可能です。
その他の在留資格をお持ちの方の場合には活動制限があるため、原則的に販売店会員登録をすることはできません。
公務員などで、法令により兼業を禁じられている方も販売店登録はできません。

 相手に良かれと思ってお誘いしても、誘った側だけでなく、相手方も重大な法令や規則違反となってしまうケースがありますので注意しましょう。
コミッションが支払われるタイミングは?
支払い方法や購入製品によってお支払いのタイミングが異なります。

 マシンマージン及びSPマージンについては、原則として必要書類の到着及び入金確認後の翌日から、土日祭日を除く1週間を目安に送金されます。
エナジックペイメントによる分割払いで購入された場合のマージンの支払いは、初回(頭金支払時)と完済時の2回に分けて支払われます。

 ウコンFBセットの販売流通によって発生したウコンマージンは、原則として必要書類の到着及び入金確認後に計算され、土日祭日を除く1週間を目安に送金されます。

 ウコンDDセットの販売流通によって発生したウコンマージンは、原則として必要書類の到着及び入金確認後に計算され、累計金額で20,000円を超えた時以降に、土日祭日を除く1週間を目安に送金されます。

 カートリッジマージンの支払いについては、カートリッジマージンの累計が30,000円を超えた時以降に、土日祭日を除く1週間を目安に送金されます。

 E8PAカードマージンの支払いについては、入金が確認されたあとに、土日祭日を除く1週間を目安に送金されます。

 マージンは特商法でいうところの特定利益に当たります。
特定利益に関する事項は、勧誘時にお伝えすることが必須ですので、きちんと理解しておきましょう。

コンプライアンス「Q&A」(第1回)

エナジック販売店の皆さん 必見!
"真の健康"を実現するためのコンプライアンス「Q&A」

※2021年2月号に掲載された記事です。

そもそもコンプライアンスとはどういう意味ですか?
「法令遵守」と訳されることが多いこの言葉は、しばしば耳にしますね。
ネットワークビジネス(MLM)の形態を取るエナジックビジネスを営むにあたって、遵守しなければならない様々な法令等はたいへん厳しくなってきています。

 特に関連性の深い、特定商取引法(特商法)や薬機法(旧薬事法)、景品表示法(景表法)などの法令を取り上げて、「法を守りましょう」「この法律ではこの様な規定があるので注意して活動してください」という観点から、コンプライアンスセミナーやトレーニングが行われることが多くなっています。

 しかし、これらの法令を守るのは最低限のことに過ぎず、「会社が定めた規則」「業界団体が定めた行動基準」「法律としては明文化されていないけれど、社会的に認識されているルールやマナー」を守ることも、コンプライアンスの意味合いに含まれています。
確定申告は必要ですか?
いまの時期にふさわしい設問ですね。
確定申告とは、「一年の所得を計算して申告し、税金を納めるための一連の手続き」のことを指します。
販売店の方は個人事業主であり、マージンは事業所得となりますので、確定申告を通じて正しく納税する義務があります。

 令和2年(2020年)分の確定申告の期限は、2/15(月)~3/15(月)です。
 ビジネスに取り組む以上、確定申告は必須ですが、コミッションを得ている全員が行わなくてはならないというわけではありません。

 目安として、エナジックビジネス専属で取り組まれている方は、所得が年間48万円を超える場合には申告が必要です。
一方、会社勤めなどで給与収入があり、複業としてビジネスに取り組まれているような方は、所得が年間20万円を超える場合に申告が必要です。
エナジックビジネスを紹介するチラシを作るさいの注意点は?
特商法第35条では「広告」の規定や広告に記載すべき必須事項を定めています。
その規定でいう広告とは、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ等のいわゆるマスメディアを媒体とするものだけでなく、チラシ(の配布)も含まれているのです(ほかに、店頭の表示やダイレクトメール、インターネット上のホームページ、電子メール、SNS等も)。

 チラシ作成時の必須情報は、[1]商品又は役務の種類、[2]特定負担(登録商品=たとえばレベラックや還元ウコンΣ)の金額、[3]マージンの計算方法、[4]戸籍上の氏名、住所、電話番号、[5]商品名の5項目となります。

 これらを全てチラシの紙面上に記載する必要があり、本条の規定に違反して表示しなかった者に対しては100万円以下の罰金が科されます。

 このようにチラシであっても「広告」にはずいぶん多くのハードルがあるうえ、違反すると厳しい罰則が待っています。
したがって、ご自分で作成するより、エナジックが作成している各種のパンフレット等を活用するようお勧めしています。

新コンプライアンスシリーズ
わたしたちの法令順守宣言!

流通ジャーナリスト:大栗 準(おおぐり じゅん)

 連載最終回は、この業界を取り巻く重要な法規制について、総括をしておくことにしましょう。

皆さんに一番関係の深い法律は、特定商取引法(特商法)です。
この法律に違反する行為があると、行政処分を受けたり、逮捕されたりする可能性があります。

 もう一つ重要なのが、薬機法(医薬品医療機器等法)です。
こちらも、違反行為が一つでも見つかれば、逮捕されます。

法律を正しく理解して、適正にビジネスを拡大させましょう。

厳しくなった特商法

 特商法は、1976年に「訪問販売等に関する法律」として誕生しました。

そこから度重なる法改正がおこなわれ、現在の特商法になりました。

 消費者トラブルが生じやすいとされる、
[1]訪問販売、
[2]通信販売、
[3]電話勧誘販売、
[4]連鎖販売取引、
[5]特定継続的役務提供(エステや学習塾など)、
[6]業務提供誘引販売取引(いわゆる内職商法)、
[7]訪問購入
――の7業態を規制対象にしています。

 皆さんのおこなっているネットワークビジネスは、[4]の連鎖販売取引に当たり、簡単にいうと「ボーナスやコミッションなどの報酬が得られますから、(会費や商品代等の)お金を払って参加し、商材等を販売してください」
といった勧誘をおこなうビジネスの総称です。

 特商法では連鎖販売取引をおこなうに当たって、
[1]不実告知、
[2]重要事実不告知、
[3]威迫・困惑、
[4]勧誘目的等の不告知、
[5]迷惑を感じさせる勧誘、
[6]法定書面不交付、
[7]クーリング・オフ妨害
――などを禁止しており、違反すると、行政処分(業務停止命令など)や刑事処分(逮捕など)の対象になります。

 この特商法は2017年12月施行の法改正で、さらに厳しくなりました。

1年だった業務停止命令の上限が2年に延長されましたし、違反時の罰金額の上限も、従来の300万円から一気に何と1億円に引き上げられました。

業務停止期間中、役員など主要なスタッフが、同業会社を立ち上げることを禁止する業務禁止命令も創設されました。

「知らなかった」は通らない

 特商法と同じくらい気を付けないといけない法律として、薬機法があります。

薬機法では、法律で認められた範囲を超えて効能効果をうたった時点で、逮捕を含め厳しい処罰を受けることになります。

 医療機器である電解水生成器(レベラック)で可能な訴求は「胃腸諸症状の改善」まで。
それを超えて「効く・治る」をうたった時点で薬機法違反と判断されます。

 ほかに誇大な広告表示などを禁止する景品表示法にも目配りが必要です。

いざ、逮捕や処分の対象となったときに「知らなかった」では済まされません。
日ごろから法規制について勉強しておきましょう。

※本シリーズは今回を持っていったん幕を閉じます。
そして新たな装いの元、エナジック販売店の皆さまにとって、よりいっそうヴィヴィッドで役立つ情報を満載したシリーズを再開する予定です。


新コンプライアンスシリーズ
わたしたちの法令順守宣言!

流通ジャーナリスト:大栗 準(おおぐり じゅん)

 2020年11月20日に、ARIIX Japan(アリックス・ジャパン)という、年商数十億円規模の中堅外資系ネットワークビジネス(NB)主宰会社が、消費者庁から特定商取引法(特商法)に基づき9ヵ月間もの長期取引停止命令を受けました。

 取引停止となれば新規登録はできず、会員にも会社にも死活問題ですから、今回はこの件を取り上げてみましょう。

概要書面の不交付は論外

 この会社は、健康食品や化粧品、空気清浄機をNBで販売していました。

今回の処分で認定された違反行為は、
[1]氏名等の明示義務違反、
[2]書面不交付、
[3]迷惑勧誘
――の3点です。

 [2]の書面不交付は論外です。
特商法では、連鎖販売取引の契約を結ぶまでに、連鎖販売業の概要を記載した書面(概要書面)を交付しなければならないと定めていますが、アリックスの場合、交付していないケースがあったということです。

紙1枚の話かと思われるかもしれませんが、これは立派な違反行為です。
絶対に渡し忘れのないようにしましょう。

 次は、[1]の氏名等明示義務違反です。

アリックスのケースでは、「副業してくれる方探してます」「聞いて貰いたい話がある」「いい話があるから会いたい」「副業をやっているので、そのことについて話したい」などとだけ告げて、相手を呼び出した行為が違反に問われました。

 特商法では、勧誘に先立って「自らの氏名」「会社名」「勧誘目的と商品の種類」を先方に伝えないといけないと定めています。

 たとえば喫茶店などに呼び出して勧誘をするのならば、喫茶店で会うアポをとる段階で、それらを告知しなければなりません。
これも十分気をつけましょう。

認定された迷惑勧誘行為

 [3]の迷惑勧誘は、「相手に迷惑を覚えさせる仕方での勧誘」のことを指します。
特商法ではこれを、厳しく禁じています。

 迷惑勧誘は、勧誘する側とされる側の見解の相違が最も生じやすいところです。

「あんなに熱心に話を聞いてくれていたのに、あとで迷惑と言われるなんて......」
と勧誘者側が嘆くケースはよくあります。

いくら嘆いても、相手が迷惑だと主張している以上、違反は違反ということになってしまいます。

 今回の処分事例では、勧誘された側が、再三にわたって断っているのにもかかわらず2~3時間にわたって勧誘し続けたケースなどが、迷惑勧誘と認定されました。

整理すると、
[1]長時間の勧誘(2時間以上)、
[2]深夜・早朝(夜9時~朝8時)の勧誘、
[3]執拗・強引な勧誘等は、
迷惑勧誘と認定されやすいので、くれぐれも注意しましょう。


新コンプライアンスシリーズ
わたしたちの法令順守宣言!

流通ジャーナリスト:大栗 準(おおぐり じゅん)

※2021年7月に書かれた記事です。

 今年度上半期(4~9月)の特定商取引法に基づく、国による業務停止命令件数が発表されました。
前年同期比5件増の17件です。

 ただ、中身をみると、質的に大きく変化しています。

前年同期の処分では訪問販売・連鎖販売取引に対する業務停止命令が9件を占めていましたが、今年度上半期は2件にとどまりました。

一方、前年同期は0件だった通信販売への処分が、一気に14件に増加しています。

通販への処分が一挙増大!

 通販の処分件数が増えたのは、4月に、偽ブランド品をアマゾンに出品していたとして13事業者に対する一斉処分をおこなったことが大きく影響しました。

 それにしても昨年度の下半期から、通販への処分が顕著に増えてきています。

筆者は、この傾向について、特商法の処分がようやく適正におこなわれるようになってきたという感想を持っています。

 特商法はそもそも、以下の7業態を規制する法律です。

[1]訪問販売、
[2]通信販売、
[3]電話勧誘販売(電話で契約を取る販売方法)、
[4]連鎖販売取引(ネットワークビジネス)、
[5]特定継続的役務提供(エステなど)、
[6]業務提供誘引販売取引(内職商法など)、
[7]訪問購入。

 しかし、これまでの処分は、[1]の訪問販売、[3]の電話勧誘販売、[4]の連鎖販売取引の3業態に集中する傾向がありました。

そこで、消費生活相談データベース(PIO―NET)に集計された、3業態の過去5年の相談件数の年平均をみると、訪問販売(年間8万100件)、マルチ取引(連鎖的な販売業態全般、同1万1400件)、電話勧誘販売(同6万4800件)となっています。

 これに対し通信販売はなんと同31万4700件で、3業態に比べ桁違いに相談件数が多いのです。

定期購入通販は規制強化へ

 3業態については、規制執行が厳しくおこなわれてきたこともあり、一定の健全化が進んできたと考えられます。

一方で、規制執行が従来あまり実施されてこなかった通販は、「やりたい放題」がまかり通る状況になっています。

 通販では、少額のサンプル品の購入だけと勘違いをさせながら定期購入契約を結ばせる「勝手に定期購入」も問題視されています。

通販の定期購入関連の相談件数は年々増加しており、昨年度には4万4000件を超えるに至っています。

 現在、消費者庁では、定期購入形式の通販に対する規制強化の準備が進められています。

これまでのように、イメージだけで、訪販や連鎖販売取引の規制が強化されることがないよう、適切な法執行を願いたいものです。


新コンプライアンスシリーズ
わたしたちの法令順守宣言!

流通ジャーナリスト:大栗 準(おおぐり じゅん)

 2020年9月18日、ジャパンライフの元会長ら14人が警視庁に詐欺罪で逮捕され、話題となりました。

被害者も多く、被害金額も、戦後最大級の2,100億円に上るとみられる多額事件ですから、司法の場では今後、厳しい判断が下されるとみられています。

「マルチ」が問題ではない

 マスコミでは、ジャパンライフが、「マルチ商法の会社」と報道されることが多かったようです。
筆者は、この点に違和感を覚えています。 

 「マルチ商法」は、特定商取引法上の「連鎖販売取引」の蔑称としてよく使われる言葉です。

連鎖販売の会社が良いおこないをしてもほとんど報道されませんが、ひとたび悪いことをすると、マスコミは鬼の首をとったかのように「マルチが違法行為!」などと書きたてます。

 そのため、「マルチ=悪」というイメージが多くの人に浸透し、健全な連鎖販売取引の会社がビジネスを展開しにくくなっています。

 今回のジャパンライフに関する報道で、残念ですがこの傾向はさらに強まることでしょう。

 そもそもジャパンライフの商法の根本的な問題点は、「マルチ」かどうかではなく、その業務が「オーナー(預託)商法」を展開していた点にあると筆者は考えます。

 ジャパンライフでは、
[1] 消費者(オーナー)に磁気ネックレスなどの磁気治療関連商品を購入させ、
[2]その商品を第三者に貸し出し、
[3]貸し出しによる収益をオーナー消費者に還元する――
というビジネスを展開していました。

 こうした仕組みがオーナー商法と呼ばれています。

ジャパンライフの場合、実際には、商品も、貸し出し先の第三者もほぼ存在せず、自転車操業でお金を回していただけ、という実態が明らかになってきています。

オーナー商法禁止の動きも

 連鎖販売取引とは「特定利益(コミッションなど)があることをもって誘引し、特定負担(商品購入などの金銭的負担)をさせる行為」を指します。

つまり(蔑称として「マルチ」などと呼ばれますが)、それ自体が本質的に被害者を生むものではないのです。

ジャパンライフの場合は、連鎖販売取引を、悪質な「オーナー商法」と絡める形で展開したので問題が生じました。

つまり、「マルチ」が悪かったのではなく、「オーナー商法」が悪かったといえます。

消費者庁では現在、オーナー商法を原則禁止する法改正の準備を進めています。

 オーナー商法を展開する企業は、ジャパンライフ以外にもたくさんあります。

皆さんも、「商品を購入するだけで、銀行金利をはるかに上回る還元をしますよ」といったオーナー商法の甘い勧誘トークには騙されないようにしましょう。


新コンプライアンスシリーズ
わたしたちの法令順守宣言!

流通ジャーナリスト:大栗 準(おおぐり じゅん)

 消費者庁は2020年8月7日、「健康な人の免疫機能の維持に役立つ」などと機能性を表示する機能性表示食品5品の届け出を受理しました。

具体的には、キリングループが届け出ていた飲料3品とサプリメント2品がそれで、免疫機能では初めて消費者庁が受理したケースとなりました。

 これは、極めて画期的なことです。
ご存知のように、機能性表示食品制度は、国の定めるルールに基づき、事業者が、食品の安全性・機能性に関する科学的根拠(エビデンス)などを、消費者庁に事前に届け出れば、「○○に良い」「○○に役立つ」などと、一定の機能性を表示することができる制度です。

機能性表示食品の功罪

 似た制度に「特定保健用食品(トクホ)」がありますが、これは国が審査をおこなうもので、機能性表示食品は事業者自らの責任でエビデンスを提示する必要があります。

 そのため十分なエビデンスさえあれば、「記憶力の維持に役立つ」「目のピント調節を助ける」「骨の健康維持に役立つ」といった、これまでにない踏み込んだ表現が可能なのです。

 2015年4月の機能性表示食品制度の発足以来、たくさんの機能性表示が可能になってきました。

 そんな中、消費者庁がこの5年間、どうしても首を縦に振らなかったのが「免疫」という言葉を含む機能性表示の届け出でした。

 その「免疫」という言葉を含んだ機能性表示食品の届け出を、消費者庁が今回、初めて受理したのです。

 ここで読者の皆さんにお伝えしたいことは、「『免疫』という言葉が食品においても表示できるようになって良かった!」ということではありません。

 むしろ、「消費者庁は、届け出の受理を5年も渋るほど、『免疫』という言葉を軽々しく使うことを強く問題視している」ということをお伝えしたいのです。

 「免疫」という言葉は、非常に訴求力の高い言葉です。
「これを飲んだら免疫力が高まるよ」などというと、「欲しい!」と思う人もいるでしょう。

 新型コロナウイルスの感染拡大が問題になっている昨今においてはなおさらです。

何にしろいまや日常的に「高齢者は免疫力が低いから危険だ。何とか高めるように努力しよう!」というような言い方がされているのですから。

「免疫表示」で逮捕者も!

 行政は特に、訴求力の高い言葉を問題視します。

「『免疫力が高まる』といっているだけで、病気が治るっていっているわけじゃないんだからいいじゃん!」という理屈は通用しません。

 「〇〇を飲むと免疫力が高まる」といった時点で、薬機法、特定商取引法、景品表示法のトリプル法規に違反することになります。

最悪の場合、逮捕されます。
実際に「免疫」関連の効果をうたい、逮捕されたり、行政処分を受けたりした事例が複数あります。

 冒頭に示した「健康な人の免疫機能の維持に役立つ」という表現も、十分なエビデンスを持たずにいえば、逮捕や行政処分の対象になります。

 「がんが治る」という表現がだめなのと同じくらい、「免疫力が高まる」も絶対NGです。

間違っても使わないよう、くれぐれも注意してください。


新コンプライアンスシリーズ
わたしたちの法令順守宣言!

流通ジャーナリスト:大栗 準(おおぐり じゅん)

 あなたは「キャンペーン」という言葉にどんなイメージをお持ちですか。
「お買い得」「楽しげ」で、どんな内容か知りたくなりませんか。

でも、絶対にお近づきになりたくない、恐ろしいキャンペーンが一つだけあります。
それが、警察のキャンペーンです。

 警察内部で「キャンペーン」と呼んでいるかどうかは定かでありませんが、警察はときどき、「キャンペーン」的に、ある種の犯罪を、重点的に取り締まります。

「コロナ」で次々に摘発!

 一番分かりやすい例を挙げると、2011年3月11日の東日本大震災後、「放射能に効く」とうたって商品を販売していた、事業者の逮捕・書類送検事件が何件も立て続けに起こりました。

「放射能に効く」とうたう事業者を、重点的に取り締まるキャンペーンをおこなっていたのでしょう。

 そして現在、警察では、"コロナキャンペーン"の真っ最中だと考えられます。
その「証拠」を以下に示してみましょう。

 大阪府警は2020年7月7日、「新型コロナウイルスに効く」とうたって、漢方薬を訪問販売していた、M堂の経営者ら4人を特定商取引法違反の容疑で書類送検しました。

 直接の逮捕容疑は、書面不交付と書面記載不備です。
従業員が高齢者宅を訪問し、「この薬はコロナに効く」などと販売していたのを、親族が不審に思い、警察に通報したといいます。

それがきっかけになり、契約書面を交付しなかったことや、クーリング・オフなどが記載されていない書面を交付したことが確認されたということです。

「コロナに有効」は絶対NG!

 同じ7月7日、警視庁生活環境課も「新型コロナウイルスに効果がある」などといってサプリメントの宣伝をしていた、エステ店の女性経営者ら3人を、薬機法(旧薬事法)違反の疑いで書類送検しました。

 ウェブサイトで「コロナ対策にもがん予防にも免疫力を上げる」などとうたい、それを見て来店した客に商品を販売していたというのです。

 さらに千葉県警は2020年6月、日本では未承認の中国漢方薬が「新型コロナウイルスに有効」などと宣伝していた中国籍の整体師の男を書類送検しました。

彼は自分の整体院の前に「中国がコロナに有効と認定した漢方」などと記載した看板を掲げて、事業をおこなっていたといいますから、同情する余地は、あまりなさそうですね。

 これだけ立て続けに、警察が「コロナ」関連で「動く」というのは、もはや"コロナキャンペーン"を実施中といってもよいでしょう。

 こんなキャンペーンの「対象者」にならないよう、くれぐれも気を付けましょう。


新コンプライアンスシリーズ
わたしたちの法令順守宣言!

流通ジャーナリスト:大栗 準(おおぐり じゅん)

 2020年5月に、連鎖販売取引事業者に対する行政処分が2件、相次ぎました。

 5月21日、東京都は金融系の商材で連鎖販売取引をおこなっているA社に対し、特定商取引法に基づき3カ月間の業務停止命令を出しました。

 29日には、今度は消費者庁が英会話教材を扱うB社に対して、3カ月間の業務停止命令をおこないました。

行政は、キャンペーン的に、特定の業態の事業者に対する処分を連発することがあります。
法令順守の意識を、さらに高く持つ必要があります。

「勧誘目的」を明示しよう!

 A社の処分では
「勧誘目的不明示」
「重要事項不告知」
「適合性原則違反」
「支払い能力虚偽申告教唆」――
の4項目の違反が認定されました。

 一方、B社の処分では
「勧誘目的不明示」
「勧誘目的を告げずに誘引した者に対する公衆の出入りしない場所における勧誘」
「書面不交付」
「断定的判断の提供」――
の4項目の違反が指摘されました。

 このように、両社とも多岐にわたって違反が認定されているため、すべてについに触れることはできません。

そこで2点だけ説明しておきましょう。

 一つ目のポイントとしては、両社とも「勧誘目的の不明示」を指摘されていることが挙げられます。

勧誘する人に実際に会ってからではなく、電話やライン、メールなどでアポイントメントを取る段階で、「ネットワークビジネスの勧誘であること」と社名、氏名を告げておく必要があります。

 B社の場合は、勧誘目的を明確に告げずに、会社の事務所に誘い出して勧誘を実施したことから、「公衆の出入りしない場所における勧誘」という別の違反も認定されました。

 誘い出す場所がたとえばセミナー会場であったとしても、事前に勧誘目的を告げていなければ、この違反に当たります。注意しましょう。

 A社の処分では、「適合性原則違反」と「支払い能力虚偽申告教唆」の違反が問われました。

これが二つ目のポイントです。

適合性原則というのは、「知識・経験・財産に照らして不適当と認められる勧誘」を禁止するものです。

「金欠」の人の勧誘はNG

 A社の場合、「お金がない」と言っている大学生に対して金融系商品に関する連鎖販売取引を勧誘するなどしており、適合性原則違反に当たると認定されました。

 またA社の会員は、お金のない人を勧誘するに当たって借り入れを勧めており、「借り入れの理由」や「収入」について虚偽の申請をするよう助言していました。

こうした点が「支払い能力虚偽申告教唆」の違反にも問われたのです。

 コロナ不況の到来がいわれる中、〝健全なネットワークビジネス〟は、時代に求められるビジネスといえます。

こんなときだからこそ、ちょっとした違反も犯さないよう、細心の注意でビジネスに取り組みましょう。