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2026年01月30日

新コンプライアンスシリーズ(Vol.05)

新コンプライアンスシリーズ
危ないよ!それ知らないと

流通ジャーナリスト:大栗 準(おおぐり じゅん)
※2024年9月号に掲載された記事です。

行政がいま一番問題視しているのは最初に勧誘目的を告知しているのか、だ!

 ネットワークビジネス(NB)を行っていく上で、「行政がいま、何を問題視しているのか」を知っておくことは極めて大切です。
行政は闇雲に処分をしているわけではありません。

 「最近、こんなトラブルが目に付く。
よし、そういうトラブルを起こしている事業者を処分しよう」と考えるケースが少なくないのです。

 「行政が問題視しているポイント」を知るため、筆者はときどき、国民生活センター(国セン)のホームページを見にいきます。
そこには、業態ごとの「最近の事例」が掲載されています。
これこそ、「行政がいま問題視していること」ではないかと筆者は考えています。

 では、「マルチ取引」の「最近の事例」を三つ紹介してみましょう。
[1]「マッチングアプリで知り合った女性にセミナーへ連れていかれた。

このセミナーを人に紹介するとお金がもらえるという。
断り切れずにセミナーの契約をしてしまった」。

[2]「出会い系アプリで知り合った人に誘われ、高額なビジネス教室の契約をしたが、後から『契約を取ってくればマージンが入る』と言われた。
マルチ商法ではないか。解約したい」。

[3]「『月額料金を支払うと安く旅行できる』と勧誘されて会員制クラブに加入した。
後になって調べたところマルチ組織であることがわかったので、退会したい」。

 賢明な読者の方々は、この三つの事例の共通点にお気づきになったのでは?
 そう、「勧誘目的の不告知」です。

三例とも、初期投資(特定負担)をして参加するNBの勧誘であることを、最初の段階できちんと説明していません。

だまし討ち的勧誘は絶対不可!

 特定商取引法では、連鎖販売取引の勧誘を行う際、
[1]氏名・名称、
[2]特定負担を伴う取引の勧誘であること、
[3]商品・役務の種類
――を、勧誘に先立って明らかにしないといけないと定めています。

国センの「最近の事例」を見ると、中でも特に、「勧誘目的の不告知」を、消費者庁が問題視していることがよく分かります。

 マッチングサイトで出会った人を、勧誘目的を明らかにせずに呼び出し、いきなりビジネスの勧誘を始めるというのが典型です。

こうした「だまし討ち」的勧誘は、絶対あってはなりません。

 では、勧誘目的を、どのように告げれば良いのでしょう。
消費者庁では、具体的な告げ方として「一定額の健康食品を購入して行うビジネスの勧誘ですが、話を聞いてもらえませんか」という例を挙げています。

 こうした告知は勧誘に先立って「いの一番」にしなくてはいけません。
セミナーや勉強会に誘うのなら現地に行ってからでは遅すぎで、直接誘ったり、電話をかけたり、相手方と接触したときに告げる必要があります。
十分に気を付けましょう!

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